お疲れ様です。
今日は「適当に見えるのに評価されている上司のなぜ?」というテーマで記事を書きます。

「なんであんな適当な上司が評価されているんだろう?」
社会人になって数年が経つと、こんな疑問を抱くことがあるかもしれません。自分の方が丁寧に仕事をしているのに、上司のアウトプットは雑に見える。なのに、組織からの信頼は厚い。
実はそこには、若手には見えにくい「仕事の本質」が隠されています。上司は手を抜いているのではなく、力を入れるべきところと抜くべきところを見極めているのです。今回は「適当に見える上司の真の価値」について考えてみましょう。
1. 適当に見えるのはなぜか?
多くの若手が最初に感じる違和感は、「自分よりも上司の方がアウトプットが粗い」というものです。資料の誤字脱字が気になる、メールの文章が簡潔すぎる、打ち合わせでも深掘りが甘い…。
これらを見て「自分の方が丁寧にやっているのに」と思うのは自然なことです。
しかし、上司の「粗さ」には理由があります。彼らは全ての仕事に全力を注ぐのではなく、仕事の優先度を見極めているのです。
2. 上司は仕事の全体を見ている
若手のうちは、与えられた仕事に全力を注ぎます。目の前の一つの資料を仕上げることに、徹底的に集中します。しかし上司は、プロジェクト全体の進行や部署全体の成果を見ています。
つまり、一つひとつのタスクを完璧に仕上げるよりも、「ここは70点で十分、その代わりこの案件には120点の力を注ぐ」といった配分をしているのです。これが若手には「手を抜いている」と映ってしまうのです。
3. 守秘義務の壁
さらに、上司の仕事の中には「見せられない部分」が多く含まれています。
人事に関する決定、経営層とのやり取り、取引先との条件交渉…。これらは守秘義務があるため、若手には共有できません。
結果として、若手の目に入るのは「雑に見える表層的な仕事」だけになりがちです。
つまり、上司が本当に注力している仕事は見えていない。だからこそ、適当に見えてしまうのです。
4. 力の入れどころを知るのがリーダーの仕事
リーダーに求められる力は「完璧に仕上げる力」ではなく「全体を最適化する力」です。
上司は、一つのタスクで100点を取るよりも、部署全体を合格点以上に導くことを優先します。だからこそ、あえて力を抜く部分がある。
これを知らずに「自分の方が頑張っている」と思ってしまうと、視野が狭い働き方から抜け出せません。
5. 適当に見える上司から学べること
上司の振る舞いをよく観察すると、次のような学びが得られます。
優先順位を決める力:「何をしないか」を決める勇気を持っている
スピード感:70点でもまず出す、走りながら修正する
関係性構築:結果よりも相手との信頼を優先する場面がある
若手のうちは「一つひとつの完成度」に注目しがちですが、キャリアを積むと「全体の成果」が評価されるようになります。
6. 適当さの裏にある覚悟
もう一つ大事な視点は、上司は「責任を背負っている」ということです。若手が提出した資料にミスがあれば、最終的に責任を取るのは上司です。
つまり、多少粗さがあっても上司が受け止められるのは「自分が最終責任を持つ」という覚悟があるからです。これも若手には見えにくい部分です。
7. 若手が取るべきスタンス
では、若手はどう向き合えばいいのでしょうか。ポイントは3つです。
「適当」に見える部分の意図を探る
優先度の付け方を観察する
信頼関係を築き、本音を聞き出す
「なんでこんなやり方なんですか?」とストレートに聞いてみると、驚くほど合理的な理由が返ってくることもあります。
8. まとめ
「適当に見える上司」は、実は力の入れどころを知り、見えない部分で成果を出しています。全体を最適化するために、あえて完璧を求めない判断をしているのです。
若手からは見えにくいその姿勢こそ、リーダーに必要な資質です。もし上司が「適当」に見えたら、視点を変えて観察してみてください。きっと、自分の成長につながる学びが見えてくるはずです。