お疲れ様様です。
今日は『褒めて伸ばせ、叱って伸ばせ。ではない』というテーマで記事を書きます。

管理職やリーダーの役割の一つに、「部下のモチベーションを高め、成長をサポートする」というものがあります。そのために、多くの方は「誉めること」と「叱ること」を意識しているのではないでしょうか。
もちろん、それ自体は間違いではありません。
人は認められることで自信を持ちますし、ときに注意されることで軌道修正もできます。
しかし、誉める・叱るだけでは、本質的な成長にはつながりにくいのも事実です。
なぜなら、それは外から与えられる刺激に過ぎず、本人の内側から行動を変える「自覚」には直結しないからです。
「自覚」を促すことが管理職の本当の役割
部下が成長するために必要なのは、上司の言葉よりも本人の気づきと納得です。
・なぜ今の行動が良かったのか
・なぜそのミスが起きたのか
・次はどうしたらもっと良くなるのか
これらを自分で理解し、自分の言葉で説明できる状態にならなければ、行動は変わりません。
つまり、管理職が本当に意識すべき声掛けは、
「誉める」でもなく「叱る」でもなく、“自覚をうながす”ことなのです。
誉めても叱っても「自分ごと化」しなければ意味がない
たとえば、ある部下が大きな成果を出したとします。
あなたが上司ならこう言うかもしれません。
「よくやったね!本当に頑張った!」
これはもちろん嬉しい言葉です。しかし、このままだと部下はこう思うだけで終わる可能性があります。
「認められて嬉しい。でも、なぜうまくいったんだろう?」と。
逆に、ミスをした部下に対して――
「なんでこんなことしたんだ?次は気をつけろよ。」
これもありがちな声掛けです。しかし、この一言だけでは、本人は「怒られた」という事実だけを受け取り、原因や対策を深く考える機会を逃してしまいます。
「誉める」や「叱る」の前に投げるべき一言
では、どうすればいいのか。
成果を出した部下には――
「今回うまくいった理由は、あなた自身はどう分析している?」
ミスをした部下には――
「どうしてこうなったと思う?次に同じことを避けるために、何ができそう?」
このように、まずは本人に考えさせることです。
それによって「自分はこう思う」「こうすればいい」という主体的な意見が出てきます。
管理職は、それに対して必要な補足やサポートを加えればいいのです。
答えを“与える”のではなく、答えを“引き出す”。
この違いは、部下の成長スピードに大きな差を生みます。
「自覚をうながす声掛け」がもたらす3つの効果
1. 自分の頭で考える習慣がつく
常に上司の答えを待つ人は、「指示がないと動けない人」になります。
一方で、自覚をうながされ続けた人は、「自分で考え、行動する人」になります。
2. 再現性が高まる
誉められて終わるだけだと、「たまたまうまくいった」で終わります。
でも、自分で理由を分析できれば、「次も同じようにやろう」という再現性が生まれます。
3. 信頼関係が深まる
「あなたの意見を聞かせて」という姿勢は、部下にとって「自分は尊重されている」という感覚につながります。その結果、相談しやすくなり、チーム全体の雰囲気も良くなります。
急ぎの現場でもできる「短い問いかけ」
現場は忙しく、いちいち長い対話をする時間がないかもしれません。
でも、以下のような短い一言だけでも効果があります。
「まず、自分はどう考えてる?」
「その判断をした理由は?」
「次はどうしたい?」
これだけで十分です。
“上司が考える”から“本人が考える”にシフトさせることが重要です。
最後に:誉める・叱るは手段であって目的ではない
誉めることも、叱ることも、もちろん必要です。
でも、それはあくまで**「自覚をうながすためのきっかけ」**であるべきです。
・誉めたあとに「なぜうまくいったのか」を考えさせる
・叱ったあとに「どうすればいいか」を言わせる
この一手間があるかどうかで、部下の成長曲線は大きく変わります。
管理職の声掛けは、誉めること・叱ることよりも、「自覚をうながすこと」。
これを日々意識するだけで、部下は“指示待ち”から“自立”へと変わります。
そして、チームは強くなります。