お疲れ様です。
今日は、『伝え方がうまい人は事実と感想を分けている』というテーマで記事を書きます。

仕事をしていると、誰かに「指示を出す場面」が必ず出てきます。
上司から部下へ、チームリーダーからメンバーへ、あるいは社外のパートナー企業に対して。
立場や関係性に関係なく、何かを依頼したり、方向性を伝えたりする機会は誰にでもあるはずです。
そんなとき、相手にとって納得感のある「伝え方」って、実はとても難しいんですよね。
どれだけ正しいことを言っていたとしても、「感情的」「理不尽」「主観的」と捉えられてしまうと、思ったようには動いてくれません。
逆に、自分ではたいしたことを言っていないつもりでも、「なるほど、そういうことですね!」とスムーズに伝わることもあります。
この違い、いったい何なのか。
今回は、「指示に根拠を持たせたいなら、事実と感想はきちんと分けましょう」というお話です。
感情が入った瞬間に、伝わらなくなる
たとえば、こんなふうに伝えたことはありませんか?
「このやり方って正直あり得ないよね」
「この資料、ちょっと雑じゃない?」
「そろそろちゃんとやってくれる?」
これらの言葉には「怒っている」「呆れている」「がっかりしている」といった“感情”が乗っています。
しかし、肝心の「何がいけないのか」「どうしてそれが問題なのか」という“事実”が抜け落ちてしまっていることが多いのです。
受け取る側からすれば、これでは「怒られた」という印象しか残りません。
「どこをどう直せばいいのか」「なにが期待されていたのか」が見えず、行動に移しづらいんですね。
その結果、表面的には謝っても、根本的な改善が起きない……という悪循環に陥ります。
「事実」と「感想」を分けてみる
では、どうすれば伝わるのか。
答えはシンプルです。「事実」と「感想」を分けて伝えることです。
たとえば、こんなふうに。
×「この資料、ちょっと雑じゃない?」
→ 〇「この資料、数字の根拠が書かれていない点と、図の説明が足りていないように感じました」
→ +「もったいないなと感じたのは、せっかく良い分析をしているのに、それが伝わりづらいところです」
このように、「何が」「どうなっているのか」という事実をまず述べたうえで、「私はこう感じた」と主観を添える。
この順番を守るだけでも、相手の受け取り方が驚くほど変わります。
指示は「再現可能性」が命
そもそも、なぜ“指示”に「事実」が大切なのか。
それは、“指示”には「再現してもらうこと」が求められるからです。
つまり、「次に同じような状況が起きたときに、同じように対応してもらう」こと。
そのためには、相手に「理由」と「基準」をしっかり伝える必要があります。
例えば、
「もっとちゃんと考えて」
という言葉では、何が「ちゃんと」なのかがわかりません。
でも、
「もう一度、相手の業務フローを洗い出して、どの工程で弊社の対応が影響しているかまで考えてほしい」
と言えば、行動の方向性が明確になりますよね。
「何が求められていて」「なぜそれが必要なのか」という“構造”を見せてあげること。
これが指示を“納得感のある言葉”に変える秘訣です。
感想は「相手への関心」として伝える
一方で、感想や主観をまったく排除してしまうと、それはそれで無機質で冷たい印象を与えてしまいます。
感情をまったく使わないコミュニケーションでは、信頼関係を築くことは難しくなります。
では、感想はどう扱えばいいのか?
それは、“共感”や“関心”の形で表現すればよいのです。
「この対応、時間がかかったのはわかるんだけど、頑張ってまとめてくれてありがとう」
「全体の方向性としてはいいと思います。ただ、資料としてはもう少し読み手に優しいといいなと感じました」
このように、感情は“相手に寄り添うための道具”として使う。
そうすれば、相手は“責められた”とは感じず、“信頼されている”と受け取ることができます。
仕事ができる人ほど、説明が「冷静」
私のこれまでの経験から言えるのは、仕事ができる人ほど、「冷静に」「筋道を立てて」説明する力に長けているということです。
自分の感情を排して、物事を事実ベースで捉える。
その上で、相手のレベルや状況を考慮して、どう伝えるべきかを設計している。
それはまるで、プレゼンのようなものです。
「自分の意見を通す」ことが目的ではなく、「相手に理解してもらい、動いてもらう」ことが目的。
そのために、事実を明確にし、感想はあくまで補助的に使うのです。
まとめ:「伝え方」は武器になる
「指示に根拠を持たせたいなら、事実と感想を切り分けろ」。
これは、単なるテクニックではありません。
信頼される人、成果を出し続ける人が、無意識に実践している“習慣”です。
もちろん、最初は難しいかもしれません。
ですが、意識して続けていくうちに、「伝え方」の質が大きく変わります。
そしてそれは、職場での人間関係や、仕事の成果にダイレクトに影響していきます。
感情を押し付けるのではなく、事実で語る。
それだけで、あなたの言葉は“伝える言葉”から“伝わる言葉”に変わります。