お疲れ様です。
今日は『言いたいことはちゃんと言う!べきではない。』というテーマで記事を書きます.

「発言、お願いします」
会議でそう振られたとき、何をどう言えばいいのか戸惑ったこと、ありませんか?
思わず、普段から感じていた不満や、モヤモヤした思いが先に出そうになる。けれど、それをそのまま口にしていいのか…そんな葛藤が頭をよぎる。
上司からは「もっと自分の意見をはっきり言っていいよ」と言われるし、職場の風通しをよくするためにも、発言の機会を逃したくない。
でも、「言いたいこと」と「言うべきこと」って、必ずしも同じではない。むしろ、それらは大きく違っていることが多いのです。
言いたいこと=自分に向いたベクトル
人が「言いたい」と思うことの多くは、自分の視点や感情から出てくるものです。
たとえば、
「現場の作業が非効率すぎる」
「こんなやり方じゃうまくいかない」
「上からの指示は現実を分かっていない」
どれも、ある意味では正直な本音。でも、そのまま言葉にしてしまうと、場の空気を壊したり、独りよがりに受け取られたりする可能性もあります。
特に、さまざまな部署や階層が関わる場では、「自分の言いたいこと」だけでは、全体の理解を得ることは難しくなります。
言うべきこと=全体を見渡した言葉
一方で「言うべきこと」は、相手や場の目的、組織全体の状況を加味して導き出す言葉です。
たとえば、上記のような不満があったとしても、それを次のように伝えたらどうでしょうか。
「現場では、手順の一部に時間がかかっている箇所があります。改善の余地があるかもしれません」
「これまでのやり方では課題も多かったので、違う視点からも検討してみたいです」
「現場の実情を踏まえて、上の方とすり合わせの場を設けていただけると助かります」
これは、自分の意見を無理に抑え込んでいるのではありません。
ベクトルを「自分」から「周囲や目的」へと切り替えているのです。そうすることで、受け取る側にとっても耳を傾けやすくなり、実際に行動や変化につながることが増えます。
発言が“独り言”にならないために
よく「自分の意見を言え」と言われるものの、それが「言いたいことをそのまま言えばいい」という意味だと誤解すると、発言がただの独り言や愚痴になってしまうことも。
これは、組織の中では避けたい落とし穴です。
特に、リーダーや中間管理職の立場になると、「どこに向かって話をするか」は極めて重要になります。
その場限りの“正しさ”や“本音”ではなく、組織としての方向性や価値観に寄り添った言葉が求められるようになります。
だからこそ、「言いたいこと」と「言うべきこと」をしっかり区別し、その両者をすり合わせながら伝えていく力が、これからますます重要になってくるのです。
本音と建前の“ズレ”は、経験が埋めてくれる
若い頃には、「上の人たちは綺麗事ばかり言っている」と思うこともあるかもしれません。
でも、経験を重ねるうちに、あの“綺麗事”が、実はとても本質的なことだったと気づく瞬間があります。
建前は時にうわべだけのように見えますが、それを支える本音や、現場で起きていることの理解がなければ、言葉に重みは出ません。
だからこそ、言いたいことを飲み込むだけではなく、「なぜ自分はそれを言いたいのか?」を問い直し、どう表現すれば相手に伝わるのかを考える。
これこそが、組織の中で信頼を築きながら、自分の存在感を発揮するための第一歩なのです。
まとめ:言いたいことを言う前に、視点を変えてみる
言いたいこと=自分の本音や不満、自分に向いた視点
言うべきこと=全体最適や目的を見据えた、他者に向けた視点
この違いを意識するだけで、会議での発言や職場でのコミュニケーションの質が大きく変わります。
そして、その積み重ねが「この人の発言は信頼できる」と周囲に思ってもらえる土台を作ります。
結局のところ、言いたいことを言うためには、言うべきことをわきまえる力が必要なのだと思います。